【リノベ暮らしな人々】
vol.29 Rの壁と小窓がつくる、心地のよい居場所にあふれた家

リノベ暮らしな人々

住まい探しのきっかけ

結婚を機に家探しをスタート。子どもの頃から建築が好きで、いつかは建築家と自分の家をつくりたいと思っていたので、多摩センター近辺で土地を探したのですが…思ったより高くて予算が合わない。そこで中古マンションを買ってリノベーションするのも良いかなと。
多摩センターは、広々として雰囲気が良いのと緑が多い環境の良さが気に入って結婚前からよくドライブで来ていた場所。通勤は不便になりますが、仕事の利便性より暮らしの満足度のほうを大切にしたかったので、多摩センター周辺で探しました。

駅へのアプローチの途中にある多摩中央公園。

住まいの探し方

「無印良品の家」を検討しているときに、リビタと無印良品が手がけたリノベーションのプロジェクトを知り、リビタに問い合わせをしました。個別相談でこだわりや条件をお話して、条件に合う物件や建築家、施工会社などを紹介してもらいながら進めていきました。
掘り出しものを見つける楽しさは、中古車を探すことに似ていて、違和感や不安はなかったですね。実は、物件は2軒しか見ていないんです。ほとんど一目ぼれ。このマンションは、便利で周辺環境がよく、窓から見える緑も素晴らしい。条件にぴったりで、即決してしまいました。URの物件なのですが、隣棟間隔もあって植栽も豊富、共用部の通路に敷いてあるタイルのデザインなども気に入りました。

物件が決まるとリビタから4名の建築家を紹介され、建築家のsinato大野力さんにお願いすることにしました。大野さんの手がけた店舗設計などの実績を見て、自分たちでは思いつかないクリエイティブなアイデアを提案してくれそうだと思いました。

最初に模型を見たときに「何だ、この壁は!?」と未知との出会いにビックリしましたが、プランの説明を聞いたら、もうこのカタチしかないなと惚れこんでしまいました。設計、工事とこちらもとんとん拍子で進み、検討を始めてから約6ヶ月で入居することが出来ました。

リノベ暮らしのこだわりポイント

●仕切りながらつなぐRの壁と小窓
リズミカルに小窓が開いた、住戸内をぐるっとまわるRの壁は、いろいろな居場所を生み出し、光や風、視線の抜けをつくるためのもの。緑豊かな周辺環境や街のイメージを活かしたいという施主の希望を受けて建築家が提案。室内窓からいろいろな方向に視界が抜けて、あちこちから緑が見え、多彩なシーンが目に入る。ゆるく仕切られつつ、全体がつながっている感じも気に入っている。

玄関を入ると広い土間にRの壁。
小窓と壁でキッチンリビングダイニングが緩やかに仕切られる。
格子状の室内窓越しに廊下からダイニングがチラリと見える。
キッチンからダイニングを眺める。
              

●色使い
目線のポイントになる壁は、カラフルな色で塗装。リビングがブルー、水まわりがピンク、寝室がグリーンでさわやか。好きな色と好みの色調を伝えてサンプルを提案してもらい、その中からパステル調の色で統一されるように選んだ。

奥のスペースはソファを置いてリビングに。
窓際の気持ちの良いスペースは置き畳を置いてくつろぎのスペースに。
壁の色に加えて、ファブリック使いもカラフルに楽しく。

●フレキシブルゾーン
収納スペース、寝室、ワークスペースは、フレキシブルゾーンとなっており、壁はつくらず家具で空間を切り分け、将来への暮らしの変化に対応できる可変性も備えている。

写真と間取りで見るビフォーアフター

N邸は、すべての部屋が完全には仕切られておらず、ゆるやかにつながり、採光や通風、回遊性の高いプラン。立体的な広がりが出せない分、多様な動線が多様な暮らしのシーンを形作ると考え、「回りたいんです!」と希望しました。どこにいてもお互いの存在が分かるし、緑を抜けてきた風が、家中を通るから気持ち良いですよ。」と奥様。

              

リノベ暮らしInfo

■家族構成:
ご夫婦+お子様
■リノベーション面積:
80.73m2
■築年数:
1987年
■リノベーション費用:
約1000万円
■リノベーション会社:
株式会社リビタ、設計:sinato大野力

■取材後記■

Rの壁や小窓はデザイン的にかわいいだけでなく、その機能が秀逸です。ほどよく抜けもあるのだけど、こもり感もある、Rの壁がつくる居場所たちの絶妙な心地よさは、初めて体験する、まさに「目からウロコ」な体験でした。写真とテキストで伝えきれたかどうか・・。
広くてオープンなLDKもステキですが、ゆるくこもれるスペースを敢えて設けるって、結構オススメです!

rebita
R

■編集長の暮らしのヒント
典型的な「3LDK」だったこちらのお住まい。リノベーション後の間取りはどう表現したらよいのでしょう? いや、「仕事の利便性より暮らしの満足度」と言い切るご夫婦にとって、もう「◯LDK」「駅◯分」という基準自体があまり意味をもたないのかもしれません。こちらの事例は「Casa BRUTUS(2012年12月号)」にも詳しく紹介されています。ご興味のある方はぜひご覧ください。

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