【リノベ暮らしな人々】
vol.6 ギャラリー空間のような、フクを着たイエ
今回ご紹介するのは、ヴィンテージマンションの一室を大胆にリノベーションしたKさん夫妻のお住まいです。家中がレースのカーテンで包まれた、アパレルデザイナー夫妻ならではの空間に仕上がっています。大好きな作品やファブリックをいつも、どこにいても眺められる、こだわりの空間をご紹介します。
住まい探しのきっかけ
以前住んでいたのは、42m2 の賃貸マンションで少し手狭に感じていました。そんな時、月々の支払いは家賃と同じ金額でもう少し広い部屋を購入できると知ったんです。この街の街並みや雰囲気が気に入っていたので、同じエリアで住み替えようと考えて家探しを始めました。
住まいの探し方
エリアだけを絞って、最初は新築分譲マンションも選択肢として物件を探していたのですが、新築は「何かが違う」と感じていました。そして出会ったのが、この物件。2人とも一目惚れでした。
敷地の約7割が緑地で、最高の見晴らしと個性的な間取り。調べてみたら、「世田谷美術館」などを手掛けた建築家・内井昭蔵氏による設計で、「ここに住んでみたい!」と思い、購入を決めました。
リノベ暮らしのこだわりポイント
●ギャラリーのような広がりのある空間
奥様:今まで住んでいた賃貸物件には無かった、主人の作品が飾れるスペースが欲しかったんです。
設計をお願いしたnuの設計デザイナーの方には、自分たちで作ったスケッチブックを見てもらって、私たちの好きなテイストやこうしたいという空間を伝えました。私たちが可愛いと思うものを分かってくれたことはとても心強かったですね。間取りはできるだけ仕切りのないワンルームにしたい、とリクエストしました。
また、部屋をひとつなぎの空間にすることによって、リビングの両サイドに並ぶ窓からたっぷりと光が入る、ギャラリーのような開放的な雰囲気に生まれ変わりました。
●フクを着たイエ
nuデザイナーの方に提案していただいたリノベーションのコンセプトは“イエのフク”というもの。ギャラリーのようなひとつながりの空間の間仕切りには、私たちの好きなファブリックを使い、まるで洋服の中にいるような雰囲気に仕上げてもらっています。また、その柔らかな空間をただぼんやりとさせないように、スペースごとに床材を張り分けているんです。
リビングは無垢ナラ材のフローリングを斜め張りにして、両面にある窓を生かした広々とした空間に設計してもらいました。お気に入りの作品やファブリックをいつも、どこにいても感じられるんですよ。
カラフルなカーテンの奥はワークスペース。
●オリジナルで製作した水廻り
水廻りには水色のタイルを使いたい、ということをお願いしていました。洗面室も浴室もオリジナルで製作してもらい、念願だった淡い水色のタイルを使って仕上げました。洗面台の前のタイルは小さく花柄を入れて、ポイントになっていてお気に入りなんです。
浴室の壁のタイルはブルーとホワイト、2色を張り分けました。浴室は淡い色のタイル張りで仕上げたことによって、より広く明るく感じられるんです。浴槽はデザイン性があり、浴室の雰囲気にもマッチした置き型のものを選びました。
●鮮やかな色を取り入れて
の大きな梁は構造上取れないもの。梁の存在感に悩んでいたところ、大胆に黄色く塗装することを提案してもらいました。鮮やかな黄色が空間のポイントになり、空間がぱっと明るい印象になりました。
もともと色を取り入れたかったので、トイレの壁を一面だけサーモンピンクにしたり、寝室の壁をブルーグレーにしたり、家中に好きな色を散りばめて、空間にリズムを与えています。
友人も魅了するワンダーランド
ご主人:ここに住み始めてから、「きちんと暮らそう」っていう気持ちが強くなりました。
友人も、みんながこの空間を気に入ってくれるんですよ。初めてリノべーションというものを知った友人は、一度の訪問ですっかり魅了されています。
悩んで決めた床材や、壁の色。1つ1つの細かなところも自分たちで選んだものだから、愛着が湧くし大切にする。想いが詰まった家だから、そういう気持ちになるんでしょうね。
間取り図で見るビフォーアフター
スケルトンから全てをプランニングした、出来るだけ壁で仕切らないひとつなぎの空間。
リビングの両サイドに並ぶ沢山の窓を活かし、家中に明るい光が届くような設計プランにしました。
リノベ暮らしInfo
- ■家族構成:
- 夫婦2人
- ■専有面積:
- 60.74m2
- ■既存建物竣工年:
- 1971年
- ■リノベーション費用:
- 890万円
- ■設計デザイン:
- nuリノベーション
■取材後記■
素敵な作品や鮮やかな色が、訪れる人の目を楽しませてくれるKさん夫妻の住まい。
“イエのフク”というコンセプトには「人が衣替えをするように、家も同じように衣替えをしていただければ」という設計担当の想いが込められています。
ディスプレイを変えながら空間創りをするのがとても楽しい、とお話してくださったKさん夫妻のお宅は、素敵な作品や大好きなファブリックに囲まれて、これからも様々な表情を見せてくれることでしょう。
施工主の価値観を反映し、世界でたった1つの空間を創り上げることができるリノベーション。
自分たちらしい家で、好きなものに囲まれて暮らすKさん夫妻は、新たな住まいでより充実した毎日を過ごしていました。













