【リノベ暮らしな人々】
vol.9 カフェのようなキッチンのある家

リノベ暮らしな人々

今回は、お子様が産まれることをきっかけに家探しを始め、満足のいくリノベーションを実現したKさんご夫妻を紹介いたします。アンティークの小物や味わいのあるものを大切に、自分たちなりの暮らしを楽しみたい。そんなメッセージが込められた素敵なお住まいです。

住まい探しのきっかけ

結婚後、Kさんご夫妻は戸建の賃貸に住んでいましたが、子育てや将来のことを考えて住宅の購入を検討し始めました。当初は戸建で検討していましたが、建売には魅力が感じられないし、注文住宅も土地探しからとなると良いところがなかなか見つからない。もともとアンティークや味わいのあるものが好きだった奥様は、新築よりも中古住宅をリノベーションする方が合っているのでは?と考えるようになりました。また、都内の戸建では階段がつきもの。子育てには「階段が無いマンションの方が向いているのかもしれない。」とも思うようになりました。

住まいの探し方

ある程度自然があり、かつ通勤にも便利な場所を求めていたKさんご夫妻。お互いの実家とのアクセスも考えながら住まいを探し始めました。そして、大きな木々に囲まれたタウンハウスに出会い、「ここだ!」と即ご購入を決められたそう。タウンハウスとは、街並みや景観、コミュニティーなどが考えられた共有庭や歩道のある低層の集合住宅で、緑豊かな立地が子育てにはぴったりでした。

また、築38年の風格は、森のようになりつつあるけやきの木々が象徴するように、年月を重ねてきたからこそ出てくるもので、新築マンションにはないその独特の雰囲気も大きな魅力でした。

リノベ暮らしのこだわりポイント

かつて名店カフェで働いていた奥様は、新店舗の店づくりや料理に長くかかわってきました。その影響もあり、「こんな暮らしが好き」、「こんな風に時間を過ごしたい」という自分の生活イメージが固まっていました。そのイメージを実現させるためには、「分かってもらえる人に出会うことと理想を伝えること。」と考えていた奥様は、いくつかの会社に問い合わせをしながら、自分の住みたい家のスケッチや写真のスクラップを作り、イメージを膨らませていきました。

奥様作成のスクラップ。スケッチや写真の切り抜きを集めたもの。

●カフェ的キッチン
何よりもこだわったキッチンは、フルオープンスタイルではなくセミオープンスタイル。 じっくりこもって料理をしたいというのが奥様の希望でした。アンティークのキャビネットに合わせて、ランダムな羽目板で味わいのある作業カウンターを造作。また、収納はオープン棚で何がどこにあるのかを明確にし、家電や食器は作業が効率的になるように配置しました。

プランナーとキッチンの形をあれこれ考えながら、コの字型のキッチンに決定。家の顔となるキッチンカウンターの羽目板は、エイジング塗装のサンプルを何種類か作って検討していきました。

朝日が気持ち良いダイニングキッチン。
エイジング塗装のカウンターはお手持ちのアンティークのキャビネットとバランスをとって。
収納はオープン棚で飾る収納に。
ニッチ棚に飾ってあるウサギは
陶芸作家のおばさまからの出産祝い。

●洗面室
キッチンのタイルと同じモザイクタイルで造った洗面台は、アンティークな雰囲気に。

洗面台はタイル貼りのオリジナル。

●廊下
暗くなりがちな廊下は、リビングドアのガラスを大きくして明るくなるようにしました。 ガラスは花模様に、ドアノブはアンティークショップで購入した、にぎり玉。

リビングドアは光が入るように大きく。色はオーダーで。

●シューズクローク
変形の間取りのためにできた変形のシューズクローク。
玄関からつながっているので、狭くなりがちな玄関に奥行きが出ました。

靴のほかには、お子さま用のベビーカーも置く予定。

●書斎
「できるだけ小さいスペースにこもりたい」というご主人のご要望でできた書斎。

畳とカウンターの書斎。

●ファミリースペース
リビングからつづくファミリースペース。現在はピアノやベビーベッドを置いています。
「将来、もう一人子どもが産まれたら、子ども部屋にすることも考えています。」と奥様。ピアノを弾きながらお子さまといっしょに歌ったり踊ったり。家族だんらんの楽しそうな姿が目に浮かびます。

将来子ども部屋にすることも考えているファミリースペース。

●テラス
このマンションの大きな魅力でもあるテラスにはウッドデッキを作りました。
季節が変わるごとに、大きなけやきが様々な表情を見せてくれます。
天気の良い日は、一日中ここで過ごしたくなるほど広くて快適なテラスです。

ウッドデッキの塗装はDIY でコストダウン。

暮らしを楽しくするヒント

リノベーションでは、細部にわたるまで自分たち好みの家にすることが可能です。 Kさんご夫妻はお部屋全体の雰囲気を統一するために、ドアノブをアンティークショップで探したり、他で使わなくなったものを譲り受けたりしながら、インテリアや小物を配置しました。
このようなこだわりが、リノベ暮らしをさらに豊かにしてくれるエッセンスとなるのです。

カウンターに合わせたこだわりのタイル。
楕円形のドアノブはアンティークショップで購入したもの。
アメリカンスイッチは塗り壁に似合います。
そろばん教室から譲り受けたベンチは玄関にぴったり。

写真と図面で見るビフォーアフター

お部屋全体を白を基調とした塗り壁に変更。間取りは大きく変えずに、こだわりのキッチンが部屋の中心となるようにリノベーションしました。サイドベッドルームをリビングに続くファミリースペースにしたことで、リビングにゆとりの空間が生まれました。

リノベ暮らしInfo

■家族構成:
夫婦2人+お子様1人
■専有面積:
79.25m2
■既存建物竣工年:
1973年
■リノベーション費用:
890万円
■リノベーション会社:
株式会社空間社

■取材後記■

中古マンションの魅力を、リノベーションによってさらに引き出しているお住まいです。カフェをイメージしたキッチンを中心に、家族や友人がつい長居してしまいたくなる落ち着く空間。奥様のこだわりのイメージを設計者がどう汲み取って具現化するかがポイントとなったリノベーションでした。
変形の間取りは使い方によっては無駄な空間を作り出しがちですが、ダイニングの奥の三角形部分も上手く飾り、奥行き感を出す使い方をされているのはお見事。
工事中に無事出産されて家族が増え、お嬢様の成長とともにこの家がどのように変化していくのか、ますます楽しみです。

空間社
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