【リノベ暮らしな人々】
vol.3 ミッドセンチュリー×北欧スタイルの家
今回ご紹介するのは、自由設計リノベーションで自分たちの思い通りの家にリノベーションできたNさんご夫妻。 プロのアドバイスを受けて、とことん楽しんで設計したお家に大満足! そんなNさん夫妻のリノベーションのきっかけと、自分たちの暮らしについてお聞きしました。
住まい探しのきっかけ
もともとこのマンションの近くで、賃貸マンションに住んでいました。それがリノベーションされていた部屋で、割と個性的で気に入っていました。 ある日、新聞の折り込み広告で、なんだかやけに価格の安いマンションのチラシが入ってきて目に止まったんです。なぜこんなに安いんだ?!リノベーション?!自由設計?!と。 いろんな折り込みチラシが届いている中で、とにかく価格が安いことにびっくりしました。 安すぎてあやしさもありましたが・・・(笑)。 でも、なんだかおもしろそうだから見学に行ってみようと出かけたのがきっかけです。
住まいの探し方
家を買うときは、一戸建てを建てるか、中古マンションを買ってリノベーションしたいと思っていました。 新築マンションのモデルルームにも見学に行ったことはありますが、モデルルームはあくまでモデルルーム。ピカピカでオプションだらけで、“マンション然“としている感じがどうも合わなかったんです。 だから最初からリノベーション派。とはいうものの、自分たちでリノベーションをする場合、中古物件の探し方も空間の作り方も、どこで何をやればいいのか、何が可能なのか検討もつかず、今まで行動に移せていませんでした。
でも、きっかけとなったチラシに後押しされて、それからは現地に何度か足を運んで説明を受けることで、自分たちが疑問に思っていた「リノベーションとは何ぞや?」を理解していくうちに、「やっぱりこれだ!」と確信しました。
念願の中古マンションのリノベーションですから、旧さの不安はなかったです。 建物の耐震性や給排水などの性能についても調査され、きちんと改善されていましたし、もちろんその調査の結果も公開されていました。それに、自分たちが購入しようとしている実物の住戸を見ることができたのはとても良かった。
この物件の「丈夫なハコと自由設計」というコンセプトが気に入り、購入することにしました。 構造上、天井の梁が部屋全体を支えていて、間仕切りの壁が完全に自由に動かせたのは、私にとっては意味が大きかったです。これにより、単に広さを調節する(2次元的な)レイアウト設計以外にも、壁にガラスブロックを入れたり、斜めのグリッドで分割したり、くりぬいたような空間を作ったり、3次元でいろんなアイデアを実現することができました。
リノベ暮らしのこだわりポイント
とにかく「マンション然としたイメージからの脱却!」です。
コンセプトのベースは、「シンプル&モダン」。自分たちがすでに持っている家具と調和することや、二人の好きなテイストはとりいれること。
ご主人:ちなみに自分はミッドセンチュリーなテイストが好き…。
奥さま:わたしは北欧系のほんわかした、あたたかみのあるテイストが好き…。
●ミッドセンチュリー×北欧スタイルの実現
まず、最初の設計打ち合わせの際に、自分たちで参考資料を用意しました。
資料といっても特別なものではなく、もともと建築やインテリア、デザイン関係の本や雑誌をよく読んでいたので、その中から将来家を持つときに参考にしたいと思って保管していた本です。
それらを設計担当者にお見せして、「こんな風にしたい」「これをやってみたい」とお伝えしました。
自分たち素人では、何がOKで何がNGなのかの判断基準がわからなかったので、設計担当者が情報を整理してくださり、建物の構造的な制限を考慮してできること、できないことを振り分けてくださいました。
奥様:幸運にも!? お互い住まいに対するこだわりたいポジションがかぶらなかったんです。
例えば、夫は玄関の広がり感やリビングに続く床(コンクリートのモルタル仕上げ)の素材感、バスルームの設備など、ハード要素にこだわりがあって、私の方はそれぞれの部屋の壁の色をコーディネートするというように。意見がぶつかることなく、うまくテイストがマッチできました(笑)。
●明るい玄関
いわゆるマンションの玄関って、共用のエントランスは豪華で広いのに、各住戸の玄関って狭いじゃないですか。だから、どうにかして、広く明るくして、マンションの狭苦しさをなくしたい、と思いました。
入ってすぐ左右にある部屋の壁を一部ガラスブロックにし、玄関スペースに居室からこぼれる自然光や部屋の明かりが差し込んで廊下と共有するという工夫をしていただきました。
左右の部屋の壁に異なるカラーペイントをしているのですが、玄関に立つと、壁の色が光とともにうっすらと映るんですよ。
●POP!HOP!ライブラリー!
キッチンの位置を、ビフォーの間取りからずらしたことによって、デッドスペースが発生。窓もなければ幅も狭いのでどうしようかと悩んだところ、奥行きを活かして棚をつくり、図書室に変身させました。
本や雑誌は気を抜くといろんなところに置きっぱなしになってしまいますが、家の中に散らばる本を全部ここにまとめたので、他の部屋がすっきりしました。 あと、忘れてはいけないのが壁の色。やわらかな黄緑色のカラーペイントです。窓の無い空間なので、閉塞感がないよう明るいイメージにしました。本だけでなく、お気に入りのインテリア小物を飾って楽しい空間にしました。収納もできて、本も読める。ここにこもって本を読むことが、わたしの密かな楽しみなんです!マンガが多いですが(笑)。
●洞穴?床の間
洞穴というか、壁に穴があいたような空間が欲しいなと思っていました。床がコンクリートのモルタル仕上げなので(直に座れないため)、ゴロンと寝そべられるスペースが欲しかったのです。
そこで、腰掛けができる高さで座れて横にもなれる床の間を計画し、建築士さんのアドバイスで、ミッドセンチュリー風に壁の枠を丸くカーブさせました。
小物を飾れるスペースもつくって、ミニ植栽や小物を飾ってちょっぴり「和」のテイストを楽しんでいます。
●回遊バスルーム
1階に住居を購入したため、お風呂を在来工法でつくることができました。小さめの白いタイルを敷き詰めて、冷たいイメージのあるバスルームがやわらかい印象になりました。
しかも、バスルームは寝室からの入り口と、廊下からの入り口を作ったので、生活導線もシンプルになりました。
お気に入りなのは多機能シャワー。上からだけでなく横からも噴射するタイプのシャワーでとても効率がいい!しかもデザインがメカっぽくて気に入っています(笑)。それから、洗面室に設置したタオルウォーマー。シンプルなものですが、使用したタオルが乾くだけでなく、ミニ暖房効果もあるんですよ。
リノベーションのアドバイス
奥様:私たちは新築マンションのモデルルームにも行きましたが、必ずどこかに使いづらさや不満がありました。だから、せっかくリノベーションを選択したのであれば、とことん自分らしさにこだわってみてはいかがでしょうか。自由設計の段取りとか、できることできないことに関しては、プロのアドバイスがいただけるので心配ありません。休日に打ち合わせを重ねるため苦労もありますが、自分たちが描いた家がだんだん出来上がっていく過程がみられるので楽しいですよ。
ご主人:僕たちは、一棟丸ごとリノベーションの分譲マンションに出会ったおかげで、自分たちの家だけでなく、共用部やライフライン、セキュリティも刷新された丈夫なハコを買うことができました。
だから、”後はお好きにどうぞ”という感じで、間取りや内装を存分にこだわれました。まったく制約を感じることなく、思い切ったリノベーションができてとても満足しています。人それぞれ価値観は異なりますが、新しいか古いかの基準だけでなく、家族のためにも、自分たちらしく暮らせる住まいをリノベーションで実現してほしいと思います。
写真で見るビフォーアフター
N邸は、リノベーション前は和室のある一般的な間取りのマンションでしたが、和室とリビングを一つの空間にし、広々としたリビングになりました。斜めグリッドで分割したリビングや洞穴のような床の間は、自由設計だからこそ実現できたアイデア!
リノベ暮らしInfo
- ■家族構成:
- 夫婦2人
- ■専有面積:
- 72.80m2
- ■物件金額:
- 3,000万円台
- ■リノベーション費用:
- 約1,200万
- ■既存建物竣工年:
- 1991年
- ■事業主
- 株式会社リビタ
- ■住戸設計
- ハッチョウボリ・デザイン・オフィス
■取材後記■
お客さまのご自宅に訪問させていただくたびに、いつも感じること。 それは、玄関のドアを開けたときから、そのお客さまだけに漂う空気感です。人それぞれにアイデンティティやライフスタイルがあるように、家にもアイデンティティがはっきりと浮かんでいるのです。
今回ご紹介したNさんご夫妻は、お二人ともほんわかした雰囲気の中に、凛とした意志の強さを感じる方でした。Nさんご夫妻は、デザイン家具、異なる色遣いの内装、個性的な設計をしているにも関わらず、全体のコーディネートを見事に調和させたセンスには大変感動しました。
自由設計では、たくさんの決め事があります。値段も質も、あげればきりがありませんが、そんな時、自分たちにとって何が一番フィットするのかを、自分たちの基準で判断できることが、成功要因かもしれませんね。今回は、そんな家作りのヒントをいただきました。













